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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第19章 天は藍よりも青く


「地図ねえ…」


5人で頭をつき合わせて見てみたけど、やっぱりどこの地図だかわからなかった。


「宝の地図って訳じゃないだろうけど…気になるね」


翔ちゃんが便箋を透かしたりして、まじまじと見てる。


潤はまた翔ちゃんの肩に頭を凭れてうつらうつらしてる。


相葉ちゃんは顎に手を当てて考えこんでる。


「やっぱわかんないよねぇ…」


「これ、蔵にあったんだよね?」


翔ちゃんが俺に顔を向けた。


「うん。あのね、ワイエスの絵の間に入ってた」


「えっ…ワイエスまで描いてたの?おばあちゃん」


「うん。蔵の2階にあったワイエスのヘルガの絵に挟まってたの」


「わぁ…なんか意味深だね」


「なに?ヘルガの絵って?」


和也が俺の肩に抱きついてきた。


「んーとね。浮気相手の絵」


「えっ…」


「違うでしょ。智くん…」


翔ちゃんはタブレットを手にとった。


「んとね、ヘルガっていう女の人のヌードとかね、ワイエスは描いてたんだけど、それを15年黙ってたの」


「15年!?」


「で、それが発表されたときね、世間は浮気?とかなんとか勘ぐったわけよ。だけど、そんな事実があったかどうかは、わからないの」
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