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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第18章 Groove


「和也…潤に何言ったの?」


「ん?好きだよって言ったの」


「ほえ」


「潤がああなる時って、不安な時だから、愛を補充すればいいんだなって思う」


「和也…」


「きっと、皆できると思うよ。好きだよ、大事だよって言って抱きしめるだけだから」


「わかった…今度やってみる」


「是非」


和也は俺の顔を見ると、いたずらっぽく笑った。


「さ、行くよ!」


元気いっぱいに走りだした。


ぐいっと腕を引っ張られて、つられて俺も走りだした。


「嵐いくぞおおおおおおおお!」


和也、なんかスイッチ入ったの?


引きずられるように走りながら、笑いがこみ上げてきた。


やっぱり、和也が好きだ。


好きだ。好きだ。


「和也ーーーーーー!」


「えー?」


「すきだーーーーー!」


「おばかーーー!」


怒られながら俺たちはステージ裏に入った。


イヤモニを手渡され、装着しながら指示を待つ。


マイクテストを経て、いよいよ場当たりが始まる。


さっきまでは照明の最終的な、色決めをやってたみたい。


潤、ありがと。


マイクで指示を飛ばす潤の声が聴こえる。


潤は初日の幕が開くまで、ほとんど舞台に立つことなく本番を迎える。


演出だから間違えることは許されない。


コンサートの初日は明日。


非常に気の張る一夜を迎えることになる。

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