第18章 Groove
「カズっ…」
ぎゅうぎゅうされてたら、楽屋から切羽詰まった潤の声が聞こえてきた。
三人で慌てて楽屋のドアに貼り付いた。
二人の姿が見えない。
「アレ…どこ行った」
「わかんね」
「もしかして押し倒されてる?」
「そんな!」
慌ててドアに手を掛けた瞬間、ドアが全開に開いて、俺達は床に転がった。
「ふぬあっ!?」
「…やっぱり…煩いんだよ、おじさんたち…」
和也がくすくす笑ってる。
潤は照れた顔を隠して横向いてる。
でもさっきよりも百倍いい顔してて。
「和也、お前なんか魔法使ったの?」
「んーん。別に」
そう言って俺たちおじさん組を起き上がらせた。
「ほら、行くぞ!」
そう言って潤は楽屋を一番に出て行った。
背中が照れまくってた。
「ニノ、ありがとな」
翔ちゃんがいきなり和也を後ろから抱きしめた。
「和はテクニシャンだな~」
相葉ちゃんも和也の髪をくしゃくしゃに撫で回してる。
「もお…いくよ?演出さん行っちゃったんだから」
「はあい」
わけが分からないでぼけっと立ってる俺の手を、和也が掴んだ。
「ほら、おじさん行くよ?」