第5章 グリーンフィンガー
そんな翔ちゃんを放っておくことができず、相葉ちゃんはうちに翔ちゃんを連れてきた。
翔ちゃんは泣いているうちに、俺の家に連れて来られて、落ち着いてからびっくりしてた。
ニノがハーブティーを翔ちゃんに出した。
翔ちゃんはそれを飲むと、落ち着いてきた。
「ごめん…取り乱して…」
「ううん…今なら、泣いてもいいよ?翔ちゃん」
相葉ちゃんの声が優しい。
翔ちゃんの髪を撫でると、ふふっと微笑んだ。
ニノも反対側から翔ちゃんの膝に手を置いている。
俺は相葉ちゃんの頭をぐりぐりっと撫でた。
「なっ…なんだよリーダーっ」
「なんでもねえよ」
バーカ…
おまえらいいやつすぎるよ…
こっちが泣きそうになるだろ…
ごまかせなくなってきたから、俺は庭に出た。
勝手口からベンチへ向かった。
ちょっと頭を冷やしたかった。
潤の枕元まで行ったのに、俺はなにもできなかった。
情けない。
こんなんで本当にリーダーって言っていいのかよ…
こんなやつなのに…俺は。
翔ちゃんを宥めることも、癒やすこともできない。
潤の顔は、とても白かった。
あんなに細かったっけ?
いつの間に…?
なんで気づいてやれなかったんだ…