第18章 Groove
和也はぶはっと笑うと、暫く動けなくなっていた。
てめぇ…誰のせいだと…
潤が和也の背中を二、三回叩いて歩いて行った。
振り返って俺にこういった。
「一時間だからな!」
え?なんのこと…?
「ひー…もう、あんた…どこまで…くっくっく…」
和也が泣きながら俺の肩に手を掛けてきた。
そして俺の耳元にこっそりと囁きかけた。
「一時間、セックスの時間くれたから」
「えええええええ!?」
「ほら、行くよ」
俺の手を取って、和也は歩き出した。
「だ、だって…どこでするんだよ…」
「んなもん、どこでだってできるでしょ?ほら、さっさと歩く。勃起中年」
「ちゅ、中年…」
一旦楽屋に戻ると、マネージャーが空き部屋の鍵をくれた。
潤がにやっと笑いながらこちらを見ている。
手配りがいいですね…ありがとう…
とりあえず、ティッシュとか持てるだけ持って、楽屋を出た。
二階の誰も使ってない廊下。
その廊下を足早に、和也と歩いて行く。
部屋を見つけて中に入ると、後ろ手に鍵を締めながら、和也を捕まえた。
「あっ…さと、ん…」
とりあえず、もう我慢しなくていいんだ。