第18章 Groove
「ごめん…余裕なくなって…」
「いいの。潤には潤にしかできない仕事があるんだから…俺も舞台の時、凄い皆に助けられたからさ。だからお互い様なんだって…」
「うん…俺、カズに何もできなかったのに…ごめんね」
「いいの…あんたは大事な家族だからさ…」
「えっ…」
「だから、遠慮するんじゃないよ?」
「…うん」
抱き合う姿を、ぼけっとベッドの上から眺めた。
なんか…兄弟みたいだな…
そっかこいつら同じ年だもんな。
俺、兄ちゃんとしてなにができるのかな…
和也が顔を上げて俺を見た。
にこっと笑うと、手招きした。
俺の手を取ると、潤の身体に手を回した。
ぎゅっと。
俺は潤の身体を抱きしめた。
いつの間にか、翔ちゃんと相葉ちゃんも潤の部屋に入ってきてた。
二人も俺たちに歩み寄って、同じことをした。
それを見た潤が泣きだして、相葉ちゃんがもらい泣きして。
福岡に旅立つ前の夜、俺達はまたお互いがお互いを必要だと確認したんじゃないかと思う。
その日の夜は、翔ちゃんの部屋と潤の部屋の二つに分かれて、俺達は寝た。
翔ちゃんの部屋から色っぽい声が聴こえてきたけど、聞かなかったふりをした。