第17章 芽
「智に褒められて、嬉しかった」
「ん…だって、本当に面白かったよ…」
そして、嬉しかったよ。
役者として和也が凄い芝居するの見れて。
本当に嬉しかったよ。
「ありがと…嬉しい…」
そっと白い素肌に手を滑らせた。
手に吸い付く肌は、俺の劣情を煽る。
「和也…」
ひらりと身体を躱される。
「えっ…」
「今ねえ…リオネルだからだめー!」
「ちょっ…和也っ」
「おあずけー」
さっさとまっぱになって、和也は風呂に入っていった。
「ちょ…一ヶ月おあずけなの!?」
風呂から爆笑が聞こえてくる。
「ちくしょー!浮気してやる!」
「ばーか」
ばーかが反響してもわんと聞こえた。
和也の予言通り、俺は一ヶ月お預けを食らうことになる。
だけどね…
この家には俺の恋人があと3人いるわけで…
でも、こうなったらなんかすることもできなくて。
俺たち4人、まとめて和也の禁欲生活につきあうことになった。
今までやり過ぎだったから…いいのかもしれないけど。
しかしこれは、辛いものだった…
特に相葉ちゃんが可哀想だった…