第15章 サロメ
9月いっぱいは、稽古して。
10月はほぼひと月、舞台。
11月からコンサートツアー。
ほんと、鬼のようなスケジュールで。
舞台をやると、かなり体力が消耗する。
歌舞伎のひとって、休みなくそれをやってるから、凄いと思う。
あんな重い衣装つけてるのに…
それに加えて、コンサートのリハも入る。
和也の体力、持つのかな…
まあ、潤がうまいこと考えるんだろうけど…
覚えるのは、和也は早いから大丈夫だろうけど。
俺だったら絶対に無理だ。
相葉ちゃんも、絶対に無理だろう。
「ただいまー…お、揃ってるね」
「ただいまー!腹減った」
翔ちゃんと潤が一緒に帰ってきた。
あれ。一緒だっけ。
「今日、病院だったから、迎えに来てもらっちゃった」
「ふふ…俺って優しいな…」
「やらしいの間違いでしょ」
和也の的確なつっこみに、翔ちゃんはへこんだ。
「ご飯、簡単なものしかないけどいい?」
「え?作ってもらえんの?」
「いいよ。俺らもう終わったし」
「わりいね。ニノ」
「いいよ。潤は風呂入っておいでよ」
「ありがとー!」
「あ、じゃあ俺も入るかな」
翔ちゃんが言うと、潤は少し赤い顔をした。
二人で車でなにしてたんだか…