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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第15章 サロメ


和也がドライヤーのスイッチを切って俺に渡す。


軽く乾かして、ベッドに横になると和也が俺をじっと見ている。


「なに?どうしたの?」


「ううん…智…」


「ん?」


「キスして?」


「うん…」


そっと触れるだけのキスをすると、不満そうに唇をとがらせる。


「もっと」


「ん…」


だんだん興奮してきて、舌を入れてしまうと、和也の身体が震えた。


俺の頬を両手で掴むと、唇を離した。


「智は、俺のもの?」


「…そうだよ?」


ふふっと笑うと、また俺にキスをした。


「今日は寝ようね」


そう言ってそっと俺の頭を抱きかかえた。


トクントクンと和也の心臓の音が聴こえる。


「和也…どうしたの?」


「ん…?別に…」


「俺、お前のこと好きだよ」


「わかってる」


夏なのに…


和也の身体は冷たくて。


ひんやりとした肌が、俺の頬に当たってる。


「お前…ほんとどうしたの?」


「どうもしないよ?」


起き上がって、和也を抱きしめた。


「お前なんか冷たいから…温めてやる」


「智…」


和也は俺を見上げてにっこり微笑んだ。


その笑顔を見て、ちょっとだけ安心した。
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