第14章 雅やかな旋律
「でっかい子供がいるね~」
和也がゲームの画面をみたまま、言う。
「うるせー…」
翔ちゃんにしがみつきながらだから、なんか勢いがつかない。
「ぶぶぶ…」
相葉ちゃんが笑う。
「もお…」
なんかもうどうしていいかわからなくて、翔ちゃんの顔を覗き込む。
「ん?」
「降ろしてよ…」
「いや」
「翔ちゃん!」
翔ちゃんはくすくす笑うと、ぎゅっと俺を抱きしめた。
「はいはい。わかったよ」
後ろからまた、ひょいっと持ち上げられた。
今度は相葉ちゃんが俺を抱っこした。
「ニノ、今日も借りるから」
「えっ…」
「程々にね」
「ちょっ…和也っ!」
「俺、今日無理だから。あなた相葉さんとよろしくしといて」
「な、なんでだよっ!」
「だって、こういう疲れた日、あんた必ず盛るじゃない!」
「て、てめっ…なに恥ずかしいこと言ってんだよ!」
いいあいしてる間にも、相葉ちゃんはどんどん歩いて、リビングを出た。
「じゃあお休み~」
「「お疲れ~」」
「あれ?何してんの?」
潤がバスタオルで髪を拭きながら、廊下を歩いてくる。
「潤…助けてぇ…」
「あ、無理。俺にも雅紀の性欲は止めらんないから」
「ばかああああああああ」