第14章 雅やかな旋律
そのままふんわりと抱きしめられた。
相葉ちゃんのいつもつけてる香水が漂ってくる。
「んにゃ…」
思わずへんな声がでて、相葉ちゃんの胸に顔を埋めた。
「なに?今の…」
クスクス笑いながら、俺の頭にタオルを掛けてくれる。
「だっこしててくれるの?」
「ん?いいよ…このままだっこしててあげる…」
そっとタオルの上から頭を撫でてくれる。
広い胸板が気持よくて、ほっぺをこすりつけると、くすぐったいのか身を捩る。
「なぁにしてんの…」
「キモチイイんだもん…」
「ふうん…」
そのままだんだん眠くなってきて。
相葉ちゃんにだっこされて眠ってしまった。
気がついたら相葉ちゃんも眠ってて。
横には和也が相葉ちゃんの肩に凭れて眠ってた。
そっと和也の髪を撫でる。
猫っ毛がふわふわで。
まだなんにもセットしてないから、素のまま和也。
中学生みたい…
ふふふっと笑ってると、相葉ちゃんが目を開けて。
俺の顔を覗き込んで、確認するような目をした。
「…大丈夫だよ?」
「ん…今日、頑張ろうね」
「うん」
「あ、重いと思った…」
和也を見つけて苦笑いした。