第14章 雅やかな旋律
「そうだよー。明日は朝一からリーダーの時間に変更になったからね」
「わかったよ。ごめんな」
「いいんだって。だから、今日はゆっくり寝なよ?」
「んー…」
「どうしたの?」
「んー…」
「あ、一人になりたくないの?」
「…うん」
「ふふふ…そっかあ…じゃあ、そこで待ってて?」
俺を小上がりに寝かせると、また氷をアイスピックで砕き始めた。
器用にそれを氷のうに詰めると、少し水を入れた。
「できあがり」
相葉ちゃんはそれを片手に、俺の手を引いて自分の部屋へ向かった。
「今日は俺の部屋で寝よ?」
「…うん」
そっと寝かされると額にタオルを置かれる。
その上に氷のうを乗せてくれた。
「どう?」
「うん…ひんやりして気持ちいい」
「良かった」
そっと髪をなでてくれた。
「皆、心配してたから…早く元気になろうね…?」
「うん…」
相葉ちゃんのTシャツをきゅっと握った。
「ごめんね…迷惑かけて…」
「大丈夫だよ…潤がなんとかするから…」
「うん…」
「イベント終わったら、智のこと皆で食べちゃうからね?」
「うん…って、オイっ」
「うんって言ったー!」
ああ…クラクラする…