第11章 夢ゆら
「じゃあ、智くん、よろしくね。ニノ、お前は見届けるなり参加するなり、好きにしろよ」
翔ちゃんは乱暴に言うと、雅紀の腕を掴んだ。
「いいだろ?」
「えっ…?」
びっくり顔のまま、雅紀は押し倒された。
「ちょっ…まっ…しゃ、シャワーくらいさせてよっ…」
「だめ。このままがいい」
「やーだーっ…ヤキモチの八つ当たりなら、本人にしろよっ!」
「なに言ってんだ」
強引に翔ちゃんは相葉ちゃんの唇を奪った。
「んーっ!!!!」
相葉ちゃんが暴れるけど、なんだか背中が怒ってる翔ちゃんは止まらなくて。
なんだ…ヤキモチか…
潤をみたら、ハラハラした顔で二人を見てて。
どうしていいか、わからなくなった。
こんなとき、和也ならどうする…?
そっと窺い見ると、こちらをじっと見てた。
「どうするの…?あなた」
「え…わかんなくなった」
「だよね…どうしたらいいのかな…」
翔ちゃんは止まらない。
「とりあえず、相葉さんを救ってあげたら?」
「え…?」
「あなたが止めないで、誰が止めるのよ…」
そういうと、そっと俺の背中を押した。