第11章 夢ゆら
「潤の熱愛の相手は、この子じゃないって、俺たちよく知ってるよ?」
「え…」
「だな…あんなことしょっちゅうしておいて、この子とおんなじ事を外でしてたら、相当だよな…」
「すっ…するわけないだろ!いつものメンバーと飲みに行ってただけだよ!」
「だから…それも知ってる。だから、なに謝ってんの?」
和也に言われて、潤はほっとした顔をした。
「…なんか…不安になった…」
そっと、潤は和也を抱き寄せた。
「近くにいるから…前と違って、近くに居るから、もっと嫌われたくない…」
潤の肩が震えた。
「ずっと…一緒に居たい…」
そっと和也が潤を抱きしめた。
「ばかだね…嫌いになんかならないのに…」
ポンポンと背中を叩いてる。
「だから…堂々としてな?潤」
気がついたら、リビングの入口に相葉ちゃんと翔ちゃんが立ってた。
微笑んでこちらを見つめてる。
「さ、もう泣かないの」
和也が潤の頬を両手で包む。
「うん…ありがと…」
翔ちゃんが近づいてきて、くしゃっと潤の頭を撫でた。
「ただいま。潤」
「…おかえり…翔くん…」
「じゅーんっ!やるねぇ!」
相葉ちゃんも潤の頭をくしゃっと撫でた。
潤の瞳から、また涙がぽろっと一個、こぼれ落ちた。