第11章 夢ゆら
「なに?どうしたの?」
相葉ちゃんが俺の腰を引き寄せた。
相葉ちゃんの膝に座らされた。
「おじさんにいってみなさい」
「俺、相葉ちゃんよりおじさん…」
「いいから。なんかいい事あったの?」
「うん。すごく」
「そっか。ふふ…」
相葉ちゃんも嬉しそうにして、俺に抱きついてきた。
ふんわりと、あったかかった。
「さとしぃ…」
「なに?まさきぃ?」
「智が嬉しそうにしてると俺も嬉しい」
相葉ちゃんは、二人きりのときだけ俺を名前で呼ぶ。
それがちょっとくすぐったい。
「雅紀…」
「ん?」
「雅紀は、和也がすき?」
「前も言ったでしょ?智が好きなものは全部すきなの」
ぎゅっと俺を抱きしめた。
「ニノのことだって、翔ちゃんだって、潤だってみんな愛してる」
「うん…嬉しい…」
相葉ちゃんの腕にそっと手を添えた。
「ありがとう…」
相葉ちゃんがふっと笑った。
なんか…嬉しいな…
潤がリビングに入ってきて、立ち止まった。
「なんか…邪魔だった?」
「何言ってんの…」
くすくす笑うと、相葉ちゃんが潤に手を差し出した。
「潤もおいで」