第11章 夢ゆら
素直に口にいれてみた。
「うまい…!」
「でしょ?あなた絶対好きだと思って」
「俺のために作ってくれたの?」
「ん?…ニノが好きかなって思って…」
そう言うと、翔ちゃんはそっぽを向いた。
少し顔が赤い。
「和也のために作ったの…?」
「悪い?」
「別に悪くないよ」
ついに翔ちゃんは耳まで赤くなった。
「に、ニノ上がってきたら呼んで!」
そう言って台所をでて行った。
「おーい…」
一人にされて、苦笑い。
翔ちゃん、和也のこと…
「なに一人でニヤニヤしてんのよ」
和也が髪を拭きながら、台所に入ってきた。
「なんでもないよ。嬉しいだけ」
「いい事あったの?」
「うん」
全部食べ終わって、リビングに翔ちゃんを呼びに行った。
雅紀に抱っこされて座ってる翔ちゃんのほっぺに、ちゅっとキスした。
「和也きたよ」
翔ちゃんは真っ赤になって走っていった。
「なーに?あやしい…」
「別に」
なんか嬉しかった。
俺がみんなの俺なのと一緒で、和也がみんなの和也になるのが。
たまらなく嬉しかった。
思わず、相葉ちゃんに抱きつくくらい…