第11章 夢ゆら
風呂から上がると、相葉ちゃんが期待を込めた目で見つめてきた。
「ばーか、してやしねーよ」
「えー!」
あからさまに言うからおかしくて。
「俺は年中さかってないもん」
「なんだよ。まるで俺が年中盛ってるみたいな言い方やめてくれる?」
「ちがうの?」
「ひどい…」
ソファに沈み込んだのを無視して、台所へはいると翔ちゃんがなにかしてた。
「なにしてんの?」
「あ、もうあがったの?ニノは?」
「まだ入ってるよ」
「そっか。あ、これ味見してみて?」
指先にクリームがついてた。
ぺろっと舐めると、翔ちゃんは赤くなった。
「…なんかやらしいこと、想像した?」
「ち、ちがう」
「…あ、うまい。酒、入ってる?」
「わかった?」
「これもなんとかパット?」
「ブラジャーじゃないんだから…パッドね」
「ごめん…」
赤面してたら、翔ちゃんが俺を椅子に座らせた。
「これ、どーぞ」
テーブルの上にアイスが入ったお皿がきた。
翔ちゃんはそこに熱いコーヒーを注いだ。
更にさっきのホイップクリームを載せた。
「わー」
「食べてみ?」