第10章 LIFE
潤が体温計を持ってきてたのは見えてた。
潤は乱れたパジャマを整えながら、和也に近寄る。
倒れこんでる和也を起こすと、ふにゃふにゃしてた。
「も…これ、えっちで赤いのか、わかんないよ…」
潤が和也の顔をじっとみながら、戸惑った顔をした。
和也は潤をじっと見つめると、目を閉じた。
ごく…
ごく自然に、潤は和也にキスをした。
「は…?」
「え…?」
「なにしてんの?潤?」
「え…キス…」
「何、勝手にしてんだよ!」
「わ、わかんな…だって、ニノが目を閉じるから…」
「おまえもおしおきだ…」
とか、勢いのいいコト言ってみたけど…
俺は翔ちゃんの上から動けずに居た。
まだ、翔ちゃんの中にいた。
翔ちゃんはぴくぴく震えてて。
イった余韻に浸ってた。
そっと背中を撫で上げたら、きゅっと締まった。
気持ちよくて…実は出られない…
うーん…どうしよ…
ぴぴっと体温計が鳴る。
「ん…38度…」
「えっ…!?」
和也はトロンとして、潤の腕に抱かれてた。
「も、和也寝ろよ…」
「やだ…」
「だめ。もう」
「やだ!俺の寝てる間に、スるんでしょ!?俺の居ないとこで、そんなことしないで!」
和也が俺に飛びついてきた。
衝撃で、翔ちゃんの中から出てしまって、後ろに倒れこんだ。
「あんっ…」
翔ちゃんのかわいらしい声が聞こえた。