第10章 LIFE
夢中で腰を振ってたら、翔ちゃんが手を伸ばして、俺の額に触った。
流れ出る汗を拭っていった。
そっとまた手が伸びてきて、俺の頬を包んだ。
「翔ちゃん…」
「さ、としくん…」
その時、和也が身をかがめて翔ちゃんを咥えた。
「んぅっ…あ…」
背中を反らせて、クッションをぎゅうっと握りしめた。
「もう、イかせてっ…」
俺は無言で和也の髪を撫でた。
和也の頭の動きが早くなる。
それに合わせて、俺の腰もスピードを上げた。
「一緒に…イこ?」
「智くんっ…」
ガクガクと身体を揺さぶって、最後に抉るように突き上げた瞬間。
「ああっ…んっ…イっく…」
翔ちゃんがぐいっと俺の肩を引き寄せた。
前かがみになった瞬間、俺も果てた。
和也の動きも止まって、翔ちゃんを受け止めていた。
すぽんっと和也が翔ちゃんを口から出した。
「あんっ…」
きゅうっと身体を丸めて、翔ちゃんが横を向いた。
和也もその場で崩れ落ちるように横になった。
俺も翔ちゃんに入ったまま、前のめりに倒れこんだ。
「潤…ねえ…」
なんとか声を振り絞る。
「和也の熱測って…」
「ん…待って…」