第4章 ばあちゃんの庭
しばらくそのまま、アトリエで話し込んだ。
今、個人的にやってる仕事のこととか。
楽屋じゃこんな話し込むことはできないから、久しぶりに3人でまじめに喋った。
そろそろ話に飽きた頃、相葉ちゃんが庭に目をやった。
「ずいぶん、殺風景な庭だね」
「うん…ばあちゃんがさ、あんまり植木あると苦労するだろうって、死ぬ前に引っこ抜いていったんだって」
「確かに…リーダーじゃ世話はむりだねぇ…」
「うっせ!鉢植え枯らすくせに!」
「あれは長期ロケに出てたからしょうがないんですー」
口を尖らせてそっぽをむいた。
子供か。
「ちょっと庭行ってみてもイイ?」
「あ、ちょうど外の空気吸いたかったし、俺達もいく?ニノ」
「うん…」
そういうと、ニノは俺に手を差し出した。
最近、腰痛が再発してて立上がるのが一苦労で。
いつも俺が手を貸してる。
「リーダーって、ニノだけ特別扱いだよね…」
小さな声で相葉ちゃんが言った。
「へ?」
聞き返したら、ぷいっとアトリエを出て行った。
変なやつ…