第10章 LIFE
「大野さんは…俺が好きなんだから…」
ぱしゃんと水面が揺れた。
相葉ちゃんが切ない顔してる。
「どうしたの…?」
「リーダー…」
「ん?」
「俺のこと、好き?」
「ええっ!?」
突然の展開に固まる。
「好きじゃない…?」
そのとき、和也が身体を起こした。
「嫌いなら、抱かないから。安心しなよ」
なぜか和也が答えて、相葉ちゃんを抱きしめた。
「ニノぉ…」
「もう…また泣く…」
あのぉ…俺、おいて行かないで…
ふと和也が俺の顔を見た。
「あなたまで…なんて顔してんのよ…」
そういうと俺に手を伸ばした。
そっと俺の腕を引き寄せると、相葉ちゃんとまとめて抱きしめられた。
ちょ。この姿勢キツイ…
「もう…皆で愛し合えばいいじゃん…でも、俺、ヤキモチは焼くからね」
きっぱりと凄いこと言ったよ…こいつ…
「いいの…?ニノ」
「もう、いいんじゃない…?皆が皆のこと好きなんだもん」
「和也…」
「皆で、気持ちよくなろうよ…」
こいつ…
なにげにエロいこと言った…
「ね、相葉さん…」
「ニノ…」
そっと和也が相葉ちゃんに唇を寄せた。
全力で、俺はそれを阻止した。
「ケチ…」
相葉ちゃんが口を尖らせた。