第10章 LIFE
「もうだめだろ!風邪ひくだろ!」
「はぁーい…」
大人しく俺に服を脱がされて、丸裸。
そのまま腕を引いて風呂場に入った。
お湯を溜めながら、和也にシャワーをかけて温める。
「ふぅ…」
ぶるっと震えると、安心したような声をだした。
「ばか…もう…」
「だって智、携帯も持ってってなかったんだもん…」
「悪かったよ…」
風呂場があったまってきたら、和也の髪を洗った。
いつか和也がしてくれたように、優しく髪を洗った。
流し終わると、湯船のお湯がたっぷりになってたから、二人で飛び込んだ。
「うーっ…」
「でた。おっさん」
和也が笑った。
身体を引き寄せると、後ろからぎゅっと抱きしめた。
「ふふ…智、熱いよ…」
「嘘つけ…まだ冷たい…」
ぎゅうっと抱きしめてたら、当然そんな気分にもなってくるわけで。
でも、ここんとこしすぎだから…
なんとかそんな気分にならないよう頑張った。
いや、頑張らないとね…
だめだったんだ…