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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第10章 LIFE


家に戻ると、翔ちゃんが戻ってきてた。


俺達が手を繋いでるのを見ると、にこっと笑った。


「へえ…いいな」


「じゃあ、こっちの手、空いてるから。こいよ」


「え…?」


そのまま、翔ちゃんは固まってしまった。


台所に買い物袋を入れると、すぐに戻ってきて。


手をゴシゴシ拭いて、俺の手を握った。


「あー…俺、ちょっと風呂はいってくる!」


急に潤が俺の手を離して、洗面所に入っていった。


「ちょっと!潤っ!」


「リーダー、翔くんのこと、よろしくー」


からかうような声が響いた。


「あんのやろ…」


「翔ちゃん…これ、どうすんの?」


繋いだ手を少し振った。


「え…あ…あの…」


途端にしどろもどろになって、俯いてしまう。


「このままが…いい…」


「いいよ」


そのまま台所に入ると、翔ちゃんは暫く考えて、買い物袋の中の物を冷蔵庫にしまった。


片手で起用にやった。


「いや…手、離そうか…?」


「やだ。このままがいい」


頑固な顔してる…


冷蔵庫の前で翔ちゃんを待ってたら、和也が帰ってきた。


今日は二人とも、ワンポイントのロケだったらしい。


「あ…」


そう言って立ちすくんでるから、もう片方の手を差し出した。


黙って、和也はそれを握った。
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