第10章 LIFE
「ん…わかった…」
「ごめん…ニノとのこと、邪魔するつもりはないから…」
「だから、わかったって!」
潤の腕を解くと、後ろを向いて俯いた顔を両手で包んで持ち上げた。
「卑屈になるな。堂々としてろよ」
「…リーダー…」
「バカ…」
潤の唇に、軽く唇を押し当てた。
離れようとした瞬間、ぐいっと腰に手を回されて、引き寄せられた。
深くくちづけると、潤が離れていった。
「…堂々と…する…から…」
「うん」
「このまま…」
また引き寄せられて、潤の胸に埋め込まれた。
暫く、潤は動かなかった。
トクントクンと心臓の音を聞きながら、俺は目を閉じた。
また潤の唇が合わさると、今度は舌が割り込んできて。
なにこれ…
潤、やべ…
気持ち…いい…
思わず潤の二の腕を掴む。
ぎゅっと力が入ると、増々潤の動作が激しくなって。
足からカクンと力が抜けて、庭に座り込んだ。
「え…?」
困惑顔の潤と目が合うと、顔が真っ赤になった。
「バカ…昼間から…」
「あ…ごめん…」
そう言って、立ち上がらせてくれた。
「家…戻ろっか…」
また手を握って、庭を歩き出した。