第10章 LIFE
「潤…」
「ごめ…なんで泣いてんだろ…」
袖でぐいっと涙を拭くと、勢い良く立ちあがった。
「ごめんね。困らせて」
「別に…困ってねーよ…」
「いこ?」
差し出してきた手を握った。
「俺も…一緒だから…」
「え?」
「お前とおんなじ気持ち」
そういうと、潤の手を引いて歩き出した。
この家に、和也が来て…相葉ちゃんが来て。
翔ちゃんと潤が来て…
ずっと、一緒に居られたらって思った。
終わらせたくない。
ずっとこのまま…
そう、思った。
「今だけ、なんて悲しいんじゃね?」
ぎゅっと潤が俺の手を握った。
「…一緒に、居ようよ…潤」
「…うん…」
小さく呟く声が聞こえた。
そのまま、潤の鼻を啜る音が聴こえて…
相葉ちゃんの蓮のある池の前で止まった。
「リーダー…俺…」
「ん?」
「ちゃんと言ってなかった…」
「なに?」
「好きだ」
「潤…」
「ずっと…翔ちゃんと雅紀と片思いしてた。ニノと両思いになったってわかっても、諦めきれなかった…だから…」
そっと後ろから抱きしめられた。
「このまま好きでいさせて…」