第10章 LIFE
「いってらっしゃい、ダーリン」
ふりふりエプロンの翔ちゃんに見送られる。
「い、行ってくるよ…ハニー…」
がしっと肩を掴まれて振り返ると、翔ちゃんにキスされた。
「もう、遠慮しないもん」
そういうと、目を伏せて真っ赤になった。
だから、どうしてこうギャップあるんだ…翔ちゃん…
ぎゅっと抱き寄せた。
「…いってくる…」
「いってらっしゃい…」
玄関を出ると、快晴だった。
事務所の車まで、歩いて行く。
今日は午前の仕事が終わったら、なにもないから早く家に帰ろう。
アトリエで久しぶりに、絵を書こう。
油絵、書こうかな。
なんだか胸が弾んでる。
なんとなく、ふわふわした気分だった。
旅行のことを思い出すと、顔が赤くなったけど…
だって…俺…皆と…
シちゃったんだなぁ…
そんなことを考えてたら、ヘンな気分になってきた。
いかんいかん。
これから仕事だっていうのに…
もやもやする股間を抱えて、なんとか午前の仕事を終えた。
家に帰ると和也と翔ちゃんは仕事に出てた。
相葉ちゃんはこれから出るとこだった。