第9章 FREEDOM
「えー?ヘンなことって、こういうこと?」
ためらいもせずに俺の前を掴んだ。
「ちょっ…やめろよ!もう出ねえよ!」
「出るなら、触っていいの…?」
「う…」
なんだかんだで…
今日の昼間の出来事は…
別に嫌な出来事じゃなくて…
俺、なんだかんだで感じたし…
なんか、皆ともっと近づけた気すらしてて…
和也も公認だったし。
なんか…
「ね。リーダーさ…シたくない?」
「えっ…何言ってんだよ…」
「だって、今日は挿れられるばっかりだったじゃん…」
「え?」
「俺のこと、抱いてイイよ?」
「ちょっ…ちょ、待て!」
待てって言っても待たないのが、相葉ちゃんなんだけどさ…
「だめ…?」
うるうるした目で見上げてきて、クラクラした。
「いや…でも…」
「旅の恥はかき捨てだよ!」
「お、おう…」
いや、違うだろ。意味…
「抱いて…さ、とし…」
急に相葉ちゃんが真っ赤になって俯いた。
「俺、ほんとに好きなんだ…智のこと…」
「相葉ちゃん…」
「今だけでいい。抱いて欲しい」
さっきまでのおちゃらけた雰囲気はどこにもなかった。
ただ、その真剣な目に圧倒された…