第9章 FREEDOM
その日の夜は、全然眠れなかった。
だって、あれだけ寝たら…
そりゃ、身体は疲れてたけどさ。
あんまり眠れないから、窓辺に座って月を見てた。
窓から見える景色はすっごく良くて。
月に照らされた山が、凄く綺麗だった。
「リーダー。眠れないの?」
相葉ちゃんが起き出してきた。
「うん。なんかね…」
「じゃあ、温泉いこうよ!大浴場」
「え?この時間もやってるの?」
「うん、宿の人がね。入りにくいでしょうからって、今日は特別にあけてくれてるの」
「マジで?職権乱用だな…」
「まあまあ…大浴場の名前凄いんだよ!」
相葉ちゃんが嬉しそうに言う。
「嵐の湯っていうんだよ!」
「マジで!?」
行ってみたら、まじで「嵐の湯」って書いてあった…
これはすごい…
宿の人に鍵を貰って、開けて入った。
念のため、また内側から鍵を締める。
入ってみたら、広々としたいい温泉だった。
石で浴槽の縁をかこってある、露天風呂だった。
「早くはいろーよ!」
タオルもつけないで、お風呂に飛び込んでいった。
「見えてるよ…毛…」
「え?隠してないもん!」
無邪気過ぎる…
「ヘンなことすんなよ…?」
どうせまた、ネッシーとか始めるんだ…コイツは…