第9章 FREEDOM
修学旅行当日がやってきた。
オリンピック前の翔ちゃんの最後の連休でもあるから、翔ちゃんは念入りに旅行の下調べをして、スケジュールを立てた。
それをみた潤が、スケジュールを半分に削除した。
ノートパソコンの前で固まる翔ちゃんの姿が悲しかった。
松潤の車が一番広いから、それ1台に乗り込む事になった。
トランクに荷物を詰めて、1泊2日の修学旅行がスタートした。
行き先は、山梨。
シンゲンノカクシユに入りたいと潤が言い出したから、山梨になった。
シンゲンノカクシユってなんだろ…
翔ちゃんのプリントアウトしてくれた、『嵐学・夏の修学旅行のしおり』を見たら、信玄の隠し湯って書いてあって、やっと謎が解けた。
なんでみんなそんな難しいこと知ってるんだろう…
ふと和也をみたら、俺をみて笑いをこらえていた。
「な、なんだよっ」
「あ、あなた…信玄の隠し湯がなにかわかってなかったんでしょ?」
「ばっ…ばかっ!何言ってんだよ!」
「えー?リーダーわかんなかったの?俺も俺もー!」
「あ、相葉ちゃんっ!」
「リーダー仲間っ!」
相葉ちゃんが後部座席で、俺に抱きついてくる。
「ぐえ…」
やめろ…