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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第10章 第九章 七面鳥の呪いですか?いいえ、七面の祝福ですよ


と、その時鶴丸が言った。
「いっそ、今いるこの時代の歴史修正主義者達を殲滅させるか?」
笑いながらいう鶴丸は、心の底からその案を言っているわけではないのだろう。
しかし彼岸花は、ここで無言になった。
………………………
「それだっ!!」
叫ぶと、彼岸花は手を叩いた。
「っは!?え、それって……………本当に!?」
鶴丸が愕然とした表情で聞き返してくるが関係ない。彼岸花の意思は既に決まっていた。
「そうですよ、それですよ。この時代の敵が一時的にでも居なくなれば、政府がそれに気付いて何とかしてくれるはずです。」
「何とか、って少し大雑把過ぎないか?」
「でもそれしかない。うん、私たちの使命も果たせているし、問題ないな」
彼岸花は何度も頷いてまさに名案だと、鶴丸を褒め称えた。
またしばらくの間ができた。
その間、鶴丸はいっこうに表情を変えようとしないのだが、彼岸花の方は上機嫌であった。
「君って、時々無茶苦茶になる瞬間があるよな。というよりも、そもそも俺たち二人でそんなことが可能なのか?」
ルンルンで作戦を練り始めた彼岸花を横目に、鶴丸が呟いた。
「うーん、わからないけれど、我々には恥も甲斐性もありませんからね。手段を選ばなくていいぶん、有利はとれるかも」
「手段を選ばない、って具体的には」
鶴丸が尋ねた。
「危なくなったら逃げる。自身の本体を使わずにもっとよさそうな武器を使う。かっこ例えば金棒とか。それから、人質をとる。川に落とす。火をもってきて、相手に投げる。エトセトラエトセトラ…………みたいな」
「一応味方である俺が言うのもなんだが、君には本当に恥も甲斐性もないんだな」
鶴丸はそう言うが、彼岸花に迷いはなかった。提案したことは少なくとも実行に移すつもりである。有言実行なり。
「それじゃあ、決まったところで行きますか。敵をみつけしだい、どんな手段を使っても滅ぼしましょう」
「一言の弁解の余地もなく、悪人の台詞なんだよな」
ブツブツと鶴丸が何かを言っているが、それを無視して彼岸花は小屋の戸を開けた。
外はまだ、雨が降っている。
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