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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第8章 第七章 饅頭ならばつぶ餡派、咲くのなら花の下


「と、いうわけでさぁ」
「早い話がつまり、加州清光は見つからなかったのですね」
「一言で切り捨てんといて。私達凄く頑張って働いたから………!!」
こんのすけのつれない態度にブーブー文句を垂れながら彼岸花は大の字に転がる。
「ですが、そうなると次の手はどうしますか?」
「それなら、やりたいことはあるんだ。実現が極めて難しいけれど」
「ならば、却下で」
「えぇ!?」
「冗談です」
「えぇ………」
彼岸花は意味のわからないこんのすけの冗談に困惑しつつ、自分の案を話すべく嬉々としておきあがる。
彼岸花達があの最終部屋に突入して凡そ二日が経過した。
一先ずこんのすけにここまでの現状を報告して先の会話に戻るのだが、最近この二頭身狐がスーパードライ過ぎて辛い。
「取り敢えず、私の次の手はね……………」

久々に小娘が全員を座敷に呼び出した。
彼岸花は相変わらず立ったまま奴の話を聞いている。
小娘の話をまとめると、どうやらもうすぐ大演練があるらしい。
大演練と聞くと、大運動会を思い出すのだが、やることはずっとシビアで痛いので五輪すらめじゃない。
そして、演練のメンバーが選ばれる。
彼岸花はそこにいなかった。
(計画通り)
ニヤリと内心笑って、今後の計画を更に練る。ねるねるねるね。
「おい、ゴミ。聞いてんのか」
「ねるねるねるね。」
「はぁ?」
「あ、いや。問題ないです」
「頭以外な」
小娘の冷たい視線が突き刺さる。だが、彼岸花は動じなかった。寧ろ真正面から奴を見る。
「ッチ………話は終わりよ。解散」
小娘が座敷から出ていく。
演練の日取りは覚えた。場所もこんのすけから聞ける。弱いがこねもある。

「………つまり、私が今日から君達の審神者だ!!」
彼岸花はドンッ、と壁に張り付けた紙を叩いた。
紙にはでかでかとこう書かれている。
『そうだ、演練に行こう。』
彼岸花の作戦。それは、単純明快。シンプルインザベスト。
「演練に審神者として紛れ込む。そして、そこから政府に侵入する」
ということだ。
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