第1章 始まり
「………」
ツンツンヘアーくんは、既に教室に集まっていた私たちを見渡すと、ちょっと不安そうに扉を閉めた。
そして、警戒するような困惑したような声でこう言った。
「あの…、みんな、希望ヶ峰学園の新入生なのか?」
「そうっすよー!だからここに集まってるんすよ!」
今度は、ピアスをいっぱいしていて特徴的な髪型をした派手な感じの女の子が、元気に返した。
「集まったのではない。集められたんだ」
「えっ?どういう意味っすか?」
「そんなこともわからんのか、愚民め…」
派手子ちゃんに続いて、今度はふとっちょメガネさんが口を開いた。
ふとっちょメガネさんは私たちの顔を一瞥すると、全員に伝えるように呟いた。
「お前たちも、希望ヶ峰学園に足を踏み込んだ時に目眩にあい、扉が目の前に現れた。その扉に入っていくと、ここにたどり着いた。違うか?」
「……………」
みんな、おどろいたようにお互いの顔を見渡した。