第3章 ーおそまつの心はー
「おそまつゥッ!!!」
トト子ちゃんが叫んだと思ったら、どこから持って来たのか魚で頬を思いっきりぶん殴られる。
「これは今までの女の子達の分よ!不用意に傷つけたらこういう目にあうのよ!代表して言うわ!貴方は女の敵!悪魔!最低のクズ男よ!」
何も言い返す言葉がない、でもトト子ちゃん。
俺も流石に、激しく傷ついているんだけど。
「でも!そんなクズ野郎を愛してくれた女の子がいるのよ!!」
トト子ちゃん・・・・。
「ここで動かなかったらあんたは一生童貞の最低クズ野郎って罵られるのよ!町中に!!」
「え!?町中なの!?てか、この世界だと俺非DTなんだけd」
「いや、私が週刊誌にタレコミするから日本中よ!!」
「ええええぇえええええッ!?日本中なの!?」
いいから、と背中を生魚でぶん殴るトト子ちゃん。
「そうならないために今おそまつ君ができることをしなさいっ!私ゆうちゃん好きなんだから!また泣かせたら承知しないわよ!!」
俺は強烈な一撃で前のめりに倒れ込んだけど、そのままクラウチングスタートで走り出した。
いいんちょー!いいんちょーー!!いいんちょおおおおおーーーー!!!
「全く、世話が焼ける幼なじみなんだから。魚の目に水見えず、人の目に空見えずってね!」
階段をこけながら雪崩おちても、例えそれをクラスメイトに発見されてカッコ悪かろうと、俺は足を止めなかった。
俺は俺より大事な人のためにこの足をとにかく早く、早く繰り出さねばならないのだから!
「いいんちょーーッ!」
「ゆう君なら、具合が悪いとかで帰らせているよ。」
振り返るとそこには、今1番会いたくないあつし先生がいた。
「君が面白いおもちゃを見つけた目で、彼女のことを見ていたのは知っている。」
ッチ・・・こいつも俺と同レベルの鋭さってことかよ。
「・・・・彼女は君に来てもらいたいんだろうね。」
ボソッと何か言った後、あつし先生は俺に用紙を渡した。
「早退するならこの書類に名前を書きなさい、あ、今は急いでるだろうから明日に提出でかまわないよ。」
何を企んでるのか知らないが俺はその用紙とあつし先生のペンをひったくるようにしてその場で名前を書いてやった。
「俺はいいんで、これあいつの分なんでこれ代わりに提出してください。」