第2章 ー 一松は、はじめておもった。 ー
そんなに俺相手に顔を真っ赤にする彼女なんて、俺はとうとうイカれたかと思った。妄想が現実に滲んで出てきているんだと、そう思った。
「トド松くんとは喋ったことあんまりないし・・・一松さんの方が・・・・安心します。」
俺が誰かに安心を与えることができるんだなと驚いていたけど、俺の体操服をこれから彼女が着るということに脳内がエロすぎて自分のクズさを改めて実感した。
「そ・・・そうか、んじゃ持ってくるから。その前に・・・どうやって汚れ落とすんだ?」
汚れた服は取り替えるとしてその他もろもろ体・・・体とかどうすんだ?
「それは、プールのシャワー使わせてもらおうかなって・・・。」
あ・・・察し。
それから俺たちは保健室で待ち合わせになった。保健室のセンセーはイヤミだから全然きにならねーしきにしねー。
「ここは休憩場所なんかじゃないざんす!さっさとどこかに消えるざんす!」
「これから患者が来るんだよ。」
それだけ伝えて俺は保健室のベットでうっかり眠ってしまった。
全く、今日はいろいろあった。
いろんなものを心配して色んな奴の想いを知った。
彼女が隠してるもの、トド松の隠してる想い、おそまつにいさんの変に兄貴なところ。
何か守れたかな、見て見ぬ振りしてしまってた俺は彼女に今日何か出来たかな。何にもしてないな、助けたのはトド松おそまつにいさんの2人。
何かしてあげてえな。
俺には無理かな。
でも俺も彼女にあげれるものが・・・・。
なにか・・・・。
「一松さん?」
なにか・・・・・・・・・・。
「一松さん!」
目を開けたら夕方が暗闇に包まれる前の空の色に、俺が寝てるベットのとこに腰掛けて俺の背中に手を置いて、俺のジャージを着た彼女がいた。
「一松さん・・・・。」
彼女はこっちの顔まで見ていない、まだ寝てると思っているようだ。独り言を彼女はポツリポツリと言い始めた。
「一松さん・・・・は、私があの子達の言ったように、色んな男に色目を使ってるやつかもしれない。はしたない女だと思ってるかもしれませんが・・・・。」
「私は、あなたのことが好きです。」
え?
「私に居場所を与えてくれて、ありがとう。一松さんが何もきかないでいてくれたから、あの時間だけはただただ猫ちゃんと一松さんとの平和な時間だった。」
違う。俺は君から。
