第2章 ー 一松は、はじめておもった。 ー
「俺はあんたから逃げてたんだよ。」
好意を好意だと捉えず、人と関わりが薄い自分はどうやって距離を縮めるかわからないって。
そうやってきっと俺は逃げてたんだ。
彼女は固まっていた。そして急に顔が赤くなって、急いで俺から距離をとる。
「わっ私、一松さんが寝てると思ってて。本当に寝てると思ってて。えっと、ごめんなさい。」
なにに対して謝ってるのか自分でもよくわからないといった様子だった。
「あんたから逃げてたっていうのは、これからも逃げるって宣言じゃ無いから。」
正直最後まで、彼女の気持ちを疑っていた。
人を信じられない自分が恥ずかしくなるくらい、彼女はまっすぐだというのに。
彼女が自分の曖昧な答えに首を少しかしげるその仕草を見ただけで締め付けられるこの鼓動を俺は信じようと思う。
「あんたから逃げてた俺はもういないって言いたかったんだ。俺はこんな感じで、、、、猫といる方が心安らぐし、、友達もいない。こんな冴えない俺のことを好きになってくれたっていうのなら。」
もう、そばにいなかったことで悔やんだりなんかしない。
「俺は、あんたがいないと嫌だ。」
彼女は目を大きく開いた。
「私なんかでいいの?冴えないし虐められるし。こうやって迷惑もかけるs」
彼女が言い終わる前に抱き寄せて抱きしめた。
彼女は素敵な女性だ。言葉じゃ言えないから態度でしめす。
「あんたは、俺なんかにはもったい無い女の子だ。」
女の方がカッコついたかなって言い終わった時に思ったけど。
彼女が顔を赤くしながら腕の中で。
「あなたは、、、一松は、、、私なんかにはもったい無い男の子です。」
そういった彼女が愛おしくて強く抱きしめた。
もう
離さない。