第2章 ー 一松は、はじめておもった。 ー
本来なら俺はここで、「別に」とか言って逃げるように退散するのだが、俺の後ろにいる猫達が退路をふさいでいる。
意を決して俺は彼女に向き合った。
「お前・・・・猫・・・好きか?」
彼女は一瞬驚いた顔をした。
悪いな・・ゴミが突然喋ったりして。そして彼女はにっこりと笑った。さっきの笑い方とは違って『うれしい』っていう気持ちが強い方の笑みだった。
「うん・・!すっごく・・・好き!」
「そっ・・・そうか・・・。」
俺みたいなゴミにその笑顔はソー●ービーム並みに眩しいし威力高いし、っつーかそんなに猫好きなのかよ俺と同じとか別にうれしいとか迷惑だから思わないけど、つーか俺はDTだからこれ以上の女子との接触したら、う●こして死ぬんだよ。いやむしろ死にたい。
んな感じで急に切羽詰まった俺、そしたら後ろに控えてた猫達がそれを察してか、彼女の方へわらわら群がっていく。
「にゃー!!(こいつこんなんだけどいいやつだぜ!)」
「にゃんにゃあ!(てか!なでてー!)」
「にゃーんなぁーん!(かまってー!)」
思い思いのことを言って彼女のスカートに頭をぐりぐりする猫達。
その瞬間彼女は猫達のことを夢中でかまいはじめた。
「あなたは黒い毛並みがかっこいいですね!」
「あなたは女の子ですね?白くモコモコしているのが可愛らしいです!」
「あなたはロシアンブルーですね!シャープな目とグレーの毛色が凛々しいです!」
1匹ずつちゃんと褒めている。