第1章 プロローグ
大野side
智「こんばんは〜」
影山「いらっしゃいませ大野様。
いつものお席空けております。」
智「ありがとう。影山くん」
影山「いえいえ、ご案内いたします。」
影山くんはここの接客。
いつも俺を指定席まで案内してくれる人。
智「ふぅ……」
影山「ご注文は?」
智「いつもので」
影山「かしこまりました。」
今日はいつもより少しにぎやかだな
そう思った時ある男の人に話しかけられた。
「あの〜……」
智「はい?」
「画家の大野智さんですよ……ね?」
智「はい、そうです。」
「やっぱり!あの、僕、相葉雅紀といいます!
大野さんのファンなんです!」
智「は、はぁ……」
雅「握手、して貰えませんか?」
智「かまいませんよ」
雅「やった!! かずもしてもらいなよ!
いいですか?」
智「はい」
……!
雅「ありがとうございました♪
かずもお礼いって!」
「あ、ありがとうございました」
智「いいえ、全然」
“かず”と呼ばれてた人と握手をした時
今まで感じたことの無い感覚が俺を襲った。
温かいけどどこか冷めてるような……
その手は俺にとてもよく似ていた。