• テキストサイズ

blind love【気象系BL】

第3章 始まりは…


大野side


和が家にいる。
それだけでなんだか変な気持ちになる。
この気持ちが何なのかわからないまま俺は和をリビングに通した。


智「まぁ、座ってよ」

和「あ、うん」

智「お茶でもいれてくるね」

和「いいよ!絵を見に来ただけだし……」

智「うん……」


本当はお茶でも飲みながら少し話したかった。


和「俺、これが一番好きかも」

智「どれ?」

和「これだよ〜」

智「……わかんないよ。見えないから」

和「あ、あぁごめん。この灰色一色でこの世界を表現してるやつ」

智「ふふ」


思わず笑いが漏れた。
和が言うその絵は、俺の目が見えないことに対する絶望を、キャンバスの中の世界にぶつけたものだったからだ。


和「なに?」

智「それはね目が見えないっていう絶望を表現した絵だよ」

和「え……」

智「和って結構絵のセンスあるんじゃない?」


この人なら俺の絶望や痛み。
俺の全てをわかってくれる。

この時俺は直感でそう思った
/ 34ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp