第3章 始まりは…
大野side
約束の時間まで待てず随分と早く来てしまった。
影山「いらっしゃいませ」
智「ごめん、いつもの席まで案内してくれるかな」
影山「かしこまりました」
いつもの席についた俺は二宮さんが来るまでどうしようか考えていた。
でも、俺が来てすぐ。本当にすぐに二宮さんはきた。
和「おっ…大野さん?二宮です」
後ろから声をかけられたから凄くびっくりした。
でも、話しかけてきた声はあの日聞いた優しい声だったからそこまで顔は強ばらなかった。
智「あっ…二宮…さん」
どの辺に立ってんだろ…
と思ってたらすぐに席に着く音がした。
智「…」
和「…」
変な空気を察したのか二宮さんが唐突に話をふってきた。
和「体調でもわ、…お悪いんです、か?」
何でそんなこときくんだろうと思いつつも突然はなしかけられて、何か焦ってしまって変な返事をしてしまった。
それに耐え切れなかったのか二宮さんが吹き出した。
つられて俺も笑った。
久しぶりにこんな笑ったな…
二宮さんの話はとても面白くて俺もいろんな事話して
しかも、これからはかずって呼べることになった。
向こうは智さん。
これだけでも舞い上がりそうだ。
表情が見えないから、特定の人としか話さない俺が
初めて会ったも同然の人こんなにも会話が弾むなんて何か変な気持ちだった。
和「あいて…」
何か言ったけど聞き取れなかった。
俺の携帯のアラームが9時を知らせた。
智「もう9時ですね…」
和「けーご。やめるんじゃなかった?」
智「あ、うんごめん」
和「ふふっ…あ、そーだ!俺智さんの絵みたい」
智「え…?」
和「家に行ってもいい…?」
その急な提案に俺はうなづくしかなかった。
帰りはかずのサポートで家まで帰った。
普段より早く家に帰れた。