第4章 アナタ ト イキタイ【イケメン戦国】
「はもう何処にも行かないで。」
「うん。どこにも行かないよ。
ずっとここにいる。」
そう、ずっと家康の腕の中に。
家康の手が優しく私の髪を撫でて、その心地好さに目を細める。
「はもう俺だけの物なんだからね。
俺の為だけに笑って、俺の為だけに泣いて……
俺の為だけに生きて。」
普通に考えたら怖くなるような台詞なのに、今の私にはもう喜びしか感じられない。
私をそうさせた事が満足なのか、家康の顔には自信に満ちた微笑みが浮かんでいた。
その綺麗な笑顔を見つめて私は思う。
この人はこの国の未来を変える人。
この人がいたから私は生まれて来られたんだ。
……だからこの人と一緒に新しい未来を作って行きたい。
私は家康の胸に顔を埋めて呟いた。
「あなたと生きたい。」
家康エンド 了