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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第25章 カレシと妻【幕末カレシ】


「烝くん……
 ソレ………」

私の視線の意味に気付いた烝くんは、頬を染めながらも意味深に微笑んだ。

「うん……
 もう痛いくらいなんだけど。」

キシッ…とベッドを軋ませ腰を下ろした烝くんは、両脚を投げ出し背後に手を着いてみせる。

この状態は何を誘っているのか分からない程、私は子供じゃないから。


四つん這いでゆっくりと烝くんに近付いた私は、バスローブの盛り上がった部分をそっと捲って……

ブルンッと勢い良く飛び出したモノに息を飲んだ。

コレをこんなにマジマジと見るのは初めてなんだけど。

そのグロテスクなフォルムと噎せ返る様な男性の匂い。

でも私はいつもコレに啼かされているんだ。

そう思えば……愛おしくて堪らないよ。


固まったままの私の横髪を優しく耳に掛けてくれながら烝くんは切ない声を絞り出す。

「ねえ、……
 して、くれる?」

勿論、拒否なんてする訳がない。

コクンと小さく頷いた私は………ふと迷う。

烝くんは《どっち》を望んでいるのかな?

躊躇って動けない私を見て、烝くんはちゃんと悟ってくれた。

「の小さくて可愛い手も好きなんだけど……
 出来れば……こっちで。」
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