第24章 蠱惑的遊戯【イケメン戦国】
名立たる武将達に持たされた心尽くしの贈答品を背負っていれば、俺の足と心が逸るのも当然だった。
でもね……あの3人には秘密にしてるんだ。
さんが産んでくれた男の子は………
忠義の知将、石田三成の子であり
稀代の出世頭、豊臣秀吉の子であり
洒落者の猛将、伊達政宗の子であり
平和への先導者、徳川家康の子であり
謎多き仕事人、明智光秀の子であり…………
そして猿飛佐助の子でもあるんだって事を。
ああ……早く会いたいな。
今頃、安土の皆に抱かれてスヤスヤと眠っているかな?
構われ過ぎて愚図っているかな?
でもどんな状況であっても、きっとさんは幸せそうに笑っている筈だ。
彼に会えたら俺も直ぐに抱っこさせて貰わなきゃ。
この腕で大切に大切に抱いて、俺は蕩けた顔をして言うんだろうな。
「初めまして。
《俺も》君のパパだよ。」
了