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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第24章 蠱惑的遊戯【イケメン戦国】


そうか……

『信長様に愛されるお前に《滾る》』っていうのは、こういう意味だったのか。


信長様に乱されるさんを見つめる光秀さんの目は潤んで熱を持ち、うっとりと2人を凝視している。

確かに信長様の腕の中に居るさんは綺麗だけど、それを《そういった方向》に捉える光秀さんはやっぱり個性的だ。



…………いや、人の性癖なんて千差万別で、何が正解で何が不正解なんて無いのは一応理解しているつもりだけど。



変わらず激しいキスを交わし合う信長様とさんに膝立ちのまま近付いた光秀さんは、その両手で躊躇無くさんの膝を大きく割った。

その行為には流石にさんも信長様の唇から逃れて

「……光秀…さん?」

自分の両膝に手を掛けている人物を見遣ったけれど

「……
 貴様は俺だけを見ておれば良い。」

再び信長様にその先の言葉を飲み込まれてしまう。


そこで……俺は見逃さなかった!

信長様と光秀さんが一瞬、視線を交わしたのを!

まるでお互いの為すべき事を完全に掌握しているんだと言わんばかりのその仕草に、俺の全身はぞわりと粟立ったんだ。
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