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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第4章 アナタ ト イキタイ【イケメン戦国】


ある時突然、500年前のこの時代にタイムスリップしちゃった私。

一緒に現代から飛ばされて来た佐助くんと支え合い、何とか戦国ライフにも慣れてきた。

色んな人と出会って、色んな体験をして……。

そんな頃、佐助くんが現代に戻るタイミングを見つけてくれて、二人でそのタイムスリップが起こる場所、本能寺へ向かうはずだったのに。

どうやら佐助くんは謙信様に捕らわれたみたい。

忠実な忍びとしての佐助くんを手離したくない謙信様が、春日山城に監禁してしまったって…佐助くんと合流する予定だった場所に突然現れた幸村に聞かされた。

何故か幸村と一緒にその当の本人の謙信様がいたのが不思議で堪らないんだけど……。

でもまずは佐助くんと会って話をしなくちゃどうにもならないし、取り敢えず幸村達と春日山城に向かおうとした矢先、安土から信長様の命令を受けて私を追って来た家康と三成くんに見つかった。


何故か信長様は私を幸運を呼ぶ女だと信じてるみたい。

それは勘違いだってどれだけ話しても信長様は認めてくれないんだよね。

だから置き手紙をして、こっそり安土を脱け出して来たのに……

こんなに早く見つかっちゃうなんて。

置き手紙には本当の事を全部書いてきた。

私はこの時代の人間じゃない、500年先の未来から来たんだって。

だから元の時代に戻るために安土を出ます…って。

そんな話信じてもらえないだろうとは思ったけど、真実だから仕方ないよ。

今の家康のイラ立ち加減を見ても、信じてもらえてないんだろうなってちょっとヘコんじゃう。

きっと私の事をどこかオカシイ女だって思ってるかも。


でもね……私、ずっと考えてた。

佐助くんとの合流場所に向かう間も考えて考えて……決めたの。

だから佐助くんに会ったらちゃんと言おうと思ってたんだ。



私は元の時代には戻らない。

ここでずっと一緒にいたい人が出来たから…。
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