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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第21章 真っ直ぐな寄り道【イケメン戦国】


「だから俺は嬉しいんだ。」

「嬉しい…?」

「ああ、だってを疵付けなくて済んだ。
 それにの負担を気遣わずに
 思い切り抱いてやれるだろ?」

そう言ってやると、また甘く蕩けた表情に戻ったが

「じゃあ……
 メチャクチャにして。」

なんて俺を煽りつつ、妖艶に微笑んだ。

「ああ……
 滅茶苦茶にしてやるよ。
 斃るんじゃねえぞ、。」




「俺もお前も媚薬に遣られてるってのを言い訳にして
 一寸変わった趣向で愉しんでみるか?」

俺の乱暴な提案に、満面の笑みで頷く。

ふん……腹ぁ括りやがったな。

本当に此奴は可愛くて愛おしくて……

厭らしくて堪らねえ女だ。


脱ぎ散らかした衣の中から腰紐を拾い上げ、の両手首を確りと括る。

「痛くねえか?」

頷いたに一先ず安堵して、残って垂れ下がっている腰紐をぐいと引けば、は抵抗する事も無く俺と共に立ち上がった。

「此方来い。」

まるで家畜を連れ出すみたいに腰紐を引く。

いや、家畜なんかじゃねえな。

お前は何よりも愛す可き愛玩動物そのものだ。

そんな考えがにも伝わったのか……

も頬を上気させて俺に導かれるままになっている。


そのまま床の間まで歩き、残った腰紐を床柱に括り付けた。

がっちりと固定はせず少し余裕を持たせている事で、の腕への負担は少ない筈だ。

「さあ、此れでお前は俺の思うままだ。」

「ん……」

「何だよ、その嬉しそうな顔は。
 淫奔だな……。」

右手での顎を掴み上げ、親指で唇を割ってやれば

…ちゅ…く……

は上目遣いで熱い吐息を漏らしながら、俺の指を丹念に舐り出す。
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