第1章 堕ちる【薄桜鬼】
懐に手を入れて何かを取り出した総司は、それを俺の目の前に差し出した。
「これ………何か分かる?」
陶器の小瓶だった。
「手に入れるの苦労したんだよ。
本来はその気にならない女の人に使うみたいなんだけど
きっと男にも効く筈だから……。」
総司は小瓶に入った粘り気のある液体を掌で受け、それを愉しそうに両手で擦り拡げる。
一体何が始まるんだとその行為を凝視している俺の牡茎を、いきなり総司の滑った両手が包み込んだ。
「…………うっ!」
その刺激に俺はびくんと身体を強張らせたが、総司はお構い無しににちゃにちゃと音を発てて両手で牡茎を扱き始めた。
総司の手に塗られた液体の所為だろうか……自分の意識とは裏腹に牡茎はあっという間に熱く固くなる。
「ああ……凄いよ、平助。
気持ち良い?」
「違っ………そんなんじゃ…ねえ。」
嘘じゃ無かった。
本当に快感なんて感じていないのに、身体の反応がどうにも抑えられねえ。
「じゃあ……こっちも……」
再び小瓶を手にした総司は、その中の液体を俺の秘所にとろりと垂らす。
「………く…ぅ…」
ひんやりとしたその感触に声を洩らした途端、総司の指先が俺の窄まりを小刻みに擽った。
「あっ……ああっ…」
初めて経験する感覚に俺は下半身をひくひくと痙攣させ何とか逃れようと身を捩るものの、総司の指先は執拗にそこを責め立て続ける。
「止め……ろ。」
「駄目だよ。
ちゃんと解しておかないと……痛いからさ。」
解す……?痛い………?
何を言ってるんだと思いながらも、これから行われる行為は容易に想像が着き、俺は血の気が引いて行った。