第19章 憧憬なんかじゃない【恋愛幕末カレシ】
「んぅ……」
眩しい光に目を覚ますと全裸の私は布団の中で、同じく全裸の慶喜さんに抱かれて眠っていた。
きっと私が意識を失くした後、慶喜さんが寝かせてくれたんだろうな。
「おはよう、。」
「おはよう……ござい…ます。」
挨拶しながら私の額にキスをする慶喜さんの笑顔は、晴天の朝日なんかより余っ程眩しいよ。
「身体は大丈夫かい?
昨晩は随分と無理をさせてしまったからね。」
そんな事を言われてしまえば、昨夜の乱れに乱れた行為が思い出されて顔が熱くなり、私は黙って頷くだけだった。
「うん。それならば良かった。
では、一緒に湯浴みに行こうか。」
「………一緒に、ですか?」
「あんなにを汚してしまったからね。
私が責任を持って濯がないと。」
慶喜さんは裸の私に浴衣を簡単に羽織らせると横抱きにする。
「え……あの…
まさか、このままお風呂へ?」
「大丈夫。
は軽いから。」
「いえ……そういう事じゃなくて……」
「ん?
何が問題なんだい?」
「だって……
お屋敷の皆さんに見られたら……」
「ああ。
そんな事構わないよ。
それに昨晩のの可愛らしい嬌声は、
きっと皆の耳にも届いていただろうしね。」
「………っっ!」
少し意地悪気味にふふ…と笑う慶喜さんに、再び私の顔は沸騰したように熱くなった。