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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第17章 Coquettish game【イケメン戦国】


「幸……の両手を押さえてあげてくれないか?」

「はっ……俺?」

呆然と立ち尽くしていた幸村が突然信玄様に促されて素っ頓狂な声を上げた後、気持ちを落ち着かせる為なのか、一つ咳払いをして……

「何で俺が?
 そんな事に俺を巻き込むな!」

怒っている様でいて、その声色には明らかに動揺が見て取れる。

そう思うならさっさと部屋を出て行けばいいだけなのに……

なあ、幸村……今、君の股間がどんな状態なのか自分で気付いているかい?


「を快楽に溺れさせてやりたくないか?
 どんな媚態を晒してくれるのか……幸は見てみたくないのか?
 を集中させてやりたいんだ……頼む。」

「………っ!」

恐るべし、信玄様。

幸村は催眠術にでも掛かった様にフラリとさんに近付き屈み込むと、その細い両手首を絡め取った。

「幸……やんわりと、優しく…な。」

「………分かってる。」

さんの頭上で幸村に捕らわれた両手がピクピクと動き

「……幸…村?」

不安気にその名を呼ぶ。

「大丈夫だ。
 お前を苦しめる事は絶対にしねーから。」

柔らかい声色と視線で宥める幸村を見て、さんの両手は抗うのを止めた。


一丁上がり…と言わんばかりに口角を上げた信玄様の背中に今度は謙信様が冷ややかな声を掛けて来た。

「お遊びは大概にしろ……信玄。」

「お遊び?
 冗談じゃ無い。
 俺は本気でにご褒美を与えてやりたいんだがな。」

「それは只のお前の薄汚い欲情であろうが。」

「心外だなー。
 謙信、これを見てもそう言えるのか?」

そこでさんの腰紐に伸びた信玄様の手がピタッと止まり

「ああ…『野球拳』勝者の着衣を脱がす訳にはいかないな。」

そう言って今度はさんの両膝を掴むと、左右に大きく開脚させた。
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