第16章 七ツ下がりの雨【薄桜鬼】
「ん……んん……」
「…んぅっ……く……」
お互いに一糸纏わぬ姿になって抱き締め合い、飽きる程に唇を重ねる。
その間にも僕の手はちゃんの身体を、ちゃんの手は僕の身体を這い回って……
これは自分の物なんだと主張し、確認しているみたいだ。
その内にお互いの手がお互いの敏感な部分に辿り着いた。
「ちゃん……濡れてるね。」
「沖田さんも……大きく、なってる…」
「うん。
ちゃんの手が気持ち良いから。」
「私も…です。」
「でも一寸足りないかな。
ね……口も使おうか?」
少しだけ驚いた顔をしたちゃんは、それでももぞもぞと動き出して
「上を向いて……寝て下さい。」
そう促すと、あっさりと僕の顔を跨ぐ。
そして僕の足の方へ向かって上体を倒すと、躊躇う事無く一物を握り舌を絡ませ始めた。
「あっ……ちゃん…
そんな……いきなりっ…」
突然与えられた甘い刺激に僕はびくんと腰を弾ませて仕舞う。
「もっと…気持ち良くなって。」
そう言ってくれるちゃんの此所だって、もうとろとろになってるね。
僕の顔の上で厭らしくひくついて誘ってるよ。
「じゃあ……ちゃんも。」
両手の指先で秘裂を掻き分けて唇を押し付け、其所を強く吸い上げると
「ひあっっ……!」
大きく背中を反らせたちゃんが僕の一物を手放した。
「駄目だよ、ちゃん。
ほら……もっと、して?」
ちゃんの目前に突き付ける様に僕が少し腰を浮かせると
「ん……」
ちゃんは直ぐに僕への愛撫を再開する。
「う……ぁ…」
流石にちゃんの手淫と口淫は絶妙だ。
その巧過ぎる手練手管には複雑な感情も湧き上がるけど、それでもそれを為ているのがちゃんだからこんなに悦いんだとも思う。
それが証拠に、僕は絶え間なく襲って来る吐精感を抑え込むのに必死だった。