第11章 狂った三日月夜【薄桜鬼】
「ああ……綺麗だね、ちゃん。
綺麗で……凄く厭らしい。」
俺の目前では総司がの全身に指先を這わせている。
両手首を拘束され、目隠しまでされているはその刺激に必死で耐えている様だ。
俺の邪な欲望の所為で、の逃げ道を奪ってしまっている。
どうしてそんな事をしてしまったのだろうと悔やんでみたってもう遅い。
今はとにかく総司を止めねえと……。
「総司!
俺が欲しいなら俺を好きにしろ。
は関係ねえ。
解放してやってくれ……頼む。」
真剣に懇願してみたが、総司は俺にちらりと視線を向けただけでを弄び続けた。
「左之さんが欲しいのは勿論なんだけど
ちゃんのこんな厭らしい姿を見せられちゃうとね。
僕だって……興奮しちゃうよ。」
下品に舌舐め擦りをした総司の指先が執拗さを増す。
「……んっ……ふ………」
「あれ?
ちゃんってば、左之さん以外の男相手でも
そんな声出しちゃうんだ。」
「違っ………あっ……」
「我慢しなくても良いよ。
薬が効いて来たんだね。
ほら、此所……僕に見せて。」
微笑んだままの総司は、の両膝を掴み左右に大きく押し広げた。